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特徴ある教育システム
BE研究

BE(ビジネスエンジニアリング)研究とは

当専攻全教員が担当している博士前期課程1年生を対象としたOJE科目の一つである「ビジネスエンジニアリング(BE)研究」について説明します。企画・立案から問題解決まで自己完結でき,また,創造性や自主性,コミュニケーション力やリーダーシップ力の育成を目的に,グループ別の演習に取り組んでいます。

【短縮バージョン(17:07)】

【短縮バージョン(17:07)】

【演習テーマの設定】

OJE科目実施の重要項目の一つに演習テーマ設定が挙げられます。効果的に実施するには演習テーマが重要であることは言うまでもありません。商品企画やコスト,資源管理・マネジメント,住宅・都市再生や地域活性化など多岐の分野から,1テーマ4~5名のグループで演習を実施しています。本専攻では種々の学科卒業生が入学するため,事前に教員会議を行い可能な限り異分野の課題に取り組めるテーマ設定をするなどの配慮を行っています。

【問題点の分析・検討・提案(第1学期)】

学生はグループ毎に,各テーマの調査、問題点分析、検討・提案の流れを半年間実施します。明確な解の無い課題に対して,学生自身の主体性を尊重して演習に取り組んでもらい,自ら積極的に現場調査や企業訪問,工場見学等を実施することにより,問題発見・解決能力を養います。また,グループで調査項目の整理やレポート作成などの時間管理,ワークシェアを通じて,横断的思考・企画能力・コミュニケーション力の向上を図り,実践的な研究展開能力の素地を養っています。学期末には,学生,学内教員,企業からの連携教員の参加の下で,公開の成果発表会を行い,その成果を第1学期成果報告書として作成しています。

【評価する力の育成(第2学期)】

第2学期では,第1学期に実施した事項について「評価する」力の育成を主目的としています。メンバーを入れ替え,第1学期成果報告書に対して異なった角度からの分析を実施するエクスチェンジコースを設けています。「問題点は何か」,「どの分野から評価すれば良いか」といった点や,「自分達であればどのようなアプローチで問題解決に試みるか」といった代替案作成を検討し,分野を横断して広く分析・評価する力の育成を図っています。また、第1学期の成果をさらに練り上げるため,第1学期のグループが第2学期も試作品開発や提案事業の試行を実施するトライアルコースを設置しています。

評価する力の育成

教育効果

OJE教育について第三者機関に委託し,その教育効果について学生へのアンケート評価を実施しました。右図は,当専攻の大学院生38人を対象に実施し(回 答率約80%),個別能力の向上について5段階(5: 非常に向上した~1: 全く向上していない)での評価結果です。評価機関からは,「一般には平均点として3程度であるが,OJE科目群はいずれの項目も4以上で高い評価であり, 大変良い授業である」との評を得ました。 また,学生は,正規の演習時間外にも自主的に集い研究を行うなど,従来の受け身型ではなく自己啓発型の教育となっています。

教育効果

【受講生の感想】

●文献やインターネットの情報だけでなく,実際に企業や現場を訪問することで,生の声を聞いたことが貴重な体験となった。

●教える側の意識が非常に高かったため,とても有意義であった。企業の方の話を多く聴け,また意見を交わすことができ,多くの財産を手に入れることができた。

●自分の専門でない分野について最初から自分達で調べたり,人の話を聴いたりしながらアプローチしていくことで,考え方やものの見方に幅ができたように思う。

●コミュニケーション力が向上したと思います。グループワークが何たるかがわかりました。

●作業の分担方法の重要さに気付いた。何を基準にどう分担したら網羅できるのか,誰に任せればうまくいくのか,といったことを何気なく,すんなりと行うことが大切だと思った。

●現実的なビジネスモデルの提案に固執しすぎていたように思う。本来,ビジネスモデルは簡単に答えが導き出せないからこそ悩むものであり,「なぜ,そう至ったか」の部分を深く追求する必要があると思った。

受講風景